将棋の定跡 ≠ 囲碁の定石
将棋界から囲碁界に移ってくると、同じ用語・似て異なる用語があるのに気がつく。
手筋はどちらでも同じような意味で、初心者には思いつかないのだけど効果的な手段を指す。将棋なら垂れ歩・継ぎ歩、囲碁だとウッテガエシとかオイオトシとか。
わかりにくいのが定跡と定石。同じようなものだと思っているとひどい目に合う。
何が違うのか
将棋の定跡は盤面全体が関係してくる。「四間飛車4五歩早仕掛け」の定跡なら(細かい差はあっても)、局面は一意に決まってしまう。その定まった局面までの手順、そこからの手順の別れによって優劣や勝敗までもが決まってしまうので、将棋においては定跡の勉強は非常に重要な位置を占める。
一方、囲碁の定石は序盤に出てくるよくある形の双方最善(とされる)手順である。必ずしも定石どおりに打つ必要もないし、手抜いて他に回ってもいい。将棋の定跡に比べると自由度が高い。
将棋で言うなら、長手数の手筋(例えば端の手筋)に近いように思われる。将棋の定跡のようなものだ、と考えて囲碁の定石を勉強してしまうと混乱する。というか、混乱しました。
また、将棋は相手に特定の局面に誘導された場合に、その局面の最善手を知らないと不利になることが多く、結果として遭遇しそうな定跡と変化は一通り押さえておく必要がある。そのため、定跡書が毎日のように出版されている。囲碁にはそれはない。
将棋から囲碁に移って、勉強楽だなと思うのは定跡に追い立てられないことかもしれない。
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